SXSW 2019 体験記 Part 5(Day 3)
2019年 3月12日(火)
(この記事は、短期連載記事の一部です。最初から読みたい方はこちらからどうぞ)
そろそろオースティン生活にも慣れてきた4日目。Uberでダウンタウンに向かいます。
朝早くに街を歩いてみると、整列されたキックスクーターをあちこちで見かけます。
夕方になると、あちこちに乗り捨てられてて、けっこう電池切れになってるものも多いのですが、夜から朝にかけて回収+充電されて、朝はこんな感じで整列して置いてあります。(こういうのが何か所もあるんです)
この日は、初めて行く「Fairmont Austin」というホテルでした。
サイト見た感じ、高そうやね・・・。
この日のひとつ目は「Accessibility: Designing for the Other Billion Users」というセッションを聞きました。
タイトルがまんまアクセシビリティというタイトルでしたが、内容としては、色弱色盲や恒久的な障がいのある人だけでなく、一時的にけがをした場合なども「アクセシビリティ」を意識してあげないと困るユーザーの一部であり、実は全世界で10億人くらいいるのですよ、という話に始まり、Googleのアクセシビリティに対する考え方などが語られました。
今回のSXSWを通して感じたことですが、アクセシビリティがけっこうあちこちで言われていて、単に「障害者でも使える」とかではなく、健常者でもけがなどで一時的にいつも通り使える状態ではなくなることがある(例えば、腕を骨折してスマホが片手でしか使えなくなる、等)ので、きちんとデザインしていかないとねーという話が多かったように思います。
確かにそうだよなぁ。インクルーシブデザインで、マイノリティというか状況的に特化したユーザーと一緒に作っていくことで、日常と違う状況に放り込まれた健常者も恩恵を受けることがあるんですな。いわゆるメイン層だけを重点ターゲットに据えるマーケティングとは一線を画す考え方だけど、じわじわ来てるなと感じました。
つづいて、JW マリオットに移動してのセッション。
そんなわけで、インクルーシブデザインの話。
このセッションでは、マイクロソフトの Xbox Adaptive Controller の制作過程が紹介されました。
Xbox Adaptive Controllerについてはこちら
↓
How it works: Explore the Xbox Adaptive Controller
この動画とは別で、この記事に詳しく出てますが、ざっくり書くと、身体障害があるユーザーでも手軽にゲームが楽しめるコントローラーの開発過程です。
真の正しい解に向けて、デザイナーが机上で知恵を絞るだけではなく、実際にユーザーとひざを突き合わせて作り上げた、という話でした。
いやー、これはまさにHCDだなー。
次のセッションは、コートヤードマリオット。
このセッションは、今までとうって変わって「交通」の話。
みんなにとって利用しやすい/みんなが利用できる交通とは、みたいな話のパネルディスカッション。
スライド無しで、ずーっと会話だったので、ちょっと頭が疲れた。。。
パネラーのひとりに、わりとふくよかな女性の方が居たんですが、「あたしゃ家に居た方が楽だわ」的なことを言い出してオイオイって思ったりしたけど、別の方の「Uberとか便利で簡単なものが出てきているけど、(クレカを持てない)子供は使えなかったりと、まだまだ万人にやさしいわけじゃない」という話を聞いて、確かになーと思った。親のカードで乗れるようになったらなったで、勝手に乗り放題にさせるわけにはいかないしなぁ。。
あと、身体障がい者の方もたくさん聞きに来ていて(重度の方も複数名)、身体障がい者にとっては今後どのような改善が考えられるのか、という話もあったのですが、「本題からちょっと横道にそれるが、交通機関が対応してくれる前にイノベーティブなアイデアにより障害自体を克服できるような仕組みが先に生まれるだろう」という目からウロコな話をしてくれた偉い人がいました。
そうだよね。全部ハード側が請け負う必要ないよね・・・。ソフト面の方が解決策が生まれるスピードも速いし、コストも段違いだわ。
ちなみに、このセッションのような議論自体もインクルーシブデザインのひとつの形と言えるかなーと思います。
こういうのがこれからどんどん増えていくのかな?
と、小一時間完全英語漬けで疲れたので、今日はひとりで先に配給所へ。
さーて、バド飲んだし移動するかーっと思ったけど、次までちょっと時間があるので、少しお散歩。
Google Mapを起動すると・・・けっこう道が混んでるのね。(徒歩だから関係ないんだけど)
少し南に足をのばして、川辺までやってきました。
川沿いを走ってる人もけっこういました。晴れてると気持ちよさそう。
オースティンはホント、環境のいい街です。
で、次の会場へ。またJW マリオット。
さっきビール飲んでたはずなんですが、平然とセッション参加(笑)
SXSWでは、真面目なセッションでも、アルコール入った人がフラッとやってきたりして、お酒っぽーい匂いがフワッと来ることもしばしば。暴れたりはしないんですけどね。夕方になると、目が座ってる人を見かけましたが。
さて、このセッション・・・
すごい空席が(笑)
300~500人は入りそうな会場に、始まっても30人くらいしかいません。
講師の方は「あら、みなさん、もっと前に来てもいいのよん」みたいなノリでした。寄りづらいですよ(笑)
で、このセッションはスライドは少なめで、後半はずっとトーク・・・
内容としては、「医療関係の学生の教育にデザイン思考を適用してみた」みたいな話でした。
「デザイン思考」の話だったので、知ってるキーワードもいくつかあるし、多少は理解できるかなーと思っていましたが、医療系学生の問題点(メンタル面の)とか、具体的にどんなカリキュラムをやったか、、、みたいな話が中心で、それらを設計した段階のデザイン思考的アプローチの詳細はあまりなかったように思います。(聞き取れていないだけかも?)
会期後半に向けて、スライド見せて質問を受けるスタイルの発表よりも、パネルディスカッションや会場の人も途中から口出しして議論したりするようなスタイルが多くなった気がします。
そんなわけで、頭使ってけっこう疲れました。。。
先輩氏と合流して、NHKの「8Kシアター」に向かいました。
本来の営業時間は18時までだったのですが、18時過ぎに行くと「特別に18:30の回を上映します」と言っていたので、並んでみることに。
あとから知ったのですが、どうやらこの東京ヴァーチャルツアーはイレギュラーコンテンツらしく、本来はライブ映像とかが流れていたようです。
私たちの回は、静止画だけで音もなかったので残念・・・。確かに「特別」ですな。
ちなみに、コンテンツは違うでしょうけど、この8Kシアターは都内でも体験することができます。(愛宕神社の横です)
さて、夕食ですが、どこか店を探そうかと思ったんですが、昨日のお店がおいしくてリーズナブルだったので、再訪することにしました。
よーし、今日こそタコスだ!
・・・いかん、トルティーヤ撮るの忘れてた・・・
中身だけなので、ただのバーベキューみたいですが、これらをトルティーヤ(すり潰したトウモロコシでできた薄焼きパン)で包んでいただきました。
あと、前日から気になっていたハンバーガーも注文。
しかも、ナイフが刺さった状態で提供されます。
見た目はイマイチですが、味は良かったです。
ファミレスだからって侮れない!
Day 4 に続く